Researches
今まで関わってきた研究(共著含む)です.
2016年以降の,コミュニケーションデザイン研究室で実施された研究は,研究室Webページに掲載しています.
多言語用例対訳共有システム“TackPad”
訪日外国人や在日外国人は増加しています.しかし,日本語が理解できない外国人への対応は十分なものとは言えません.特に医療分野では,医療従事者と患者との正確なコミュニケーションが重要です.日本語が通じない外国人と日本人の医療従事者間のやりとりは,意思の疎通が十分に行えずに医療ミスが発生する可能性があるためです. そこで本研究では,医療に関する正確な多言語用例対訳を収集・共有し,収集した用例を他の多言語対応システムに提供することによって外国人患者の支援を行うことを目的としています.
非母語話者支援システム“PaneLive”
日本においても母語が異なる人々の間での対面コミュニケーションを行う機会が増加しています.例としては,大学での留学生との討論や,企業での複数母語話者が存在する会議での討論があります. このような母語が異なる人々の間での討論は共通言語を用いることが多いと言われています.この場において共通言語を母語としない人(非母語話者)は,語彙や言い回しの問題が存在しているため討論の内容を正確に理解することは難しいものとなっています. そこで本研究では,多言語対面環境でリアルタイムに行われる討論を支援する,非母語話者支援システムPaneLiveの開発を行っています.
用例評価のモチベーション維持支援システム“用例の森”
これまでにモチベーション維持に関する研究は数多く行われてきました.これまでの研究では,日常的な作業や学習を対象としており,「用例の評価活動」のような「日常的に行わない作業」を対象とした場合の効果は不明です.そこで本研究では,「楽しさ」や「達成感」の要素を用いた用例評価のモチベーション維持支援システム「用例の森」を開発しました.「用例の森」により,用例の評価活動を行うユーザのモチベーション維持を支援することを目的としています.
未来の在室を予報する在室管理システム“Docoitter”
これまでの在室管理に関する研究では,「現在の在室状況の提示」を対象としています.そのため課題点として,「訪問者は目的人物が不在の場合,次の訪問日時が分からない」ことが挙げられます. そこで本研究では,「未来の在室状況の提示」を対象とし,会えるタイミングを提示することによる訪問の支援を目的としています.
災害直後の避難支援を目的とした常時利用型災害時支援システム“あかりマップ”
東日本大震災後,ネットワークを利用した支援や研究が多く行われました.しかし,災害時や災害後は輻輳などによりネットワークが利用できない可能性があります. また,避難所の場所などの情報を知らない土地で災害に遭った場合,どこへ避難すればいいのかわからない状態になり,すぐに適切な避難ができません. さらに,災害時にシステムを利用する際,そのシステムが初めて使うものであったら,すぐ機能を理解し操作することは困難です.そこで,日常的にシステム利用するが大事であると考え,本研究では日常的に利用可能な避難支援システム「あかりマップ」の開発を行っています.